秋になると鼻水や鼻づまりで悩む人は増えますが、その原因は風邪だけとは限りません。

 

1. 秋の花粉症

 

春のイメージが強い花粉症ですが、秋にも花粉が飛散します。主な原因はブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどのキク科の雑草です。これらの花粉は粒子が小さいため、鼻や目の症状に加えて、咳や喉のイガイガなど、風邪と似た症状が出やすいのが特徴です。症状が長引いたり、毎年決まった時期に出たりする場合は、花粉症の可能性が高いです。

 

2. ハウスダスト(ダニなど)

 

夏に繁殖したダニの死骸やフン、カビなどが秋に増え、ハウスダストによるアレルギーを引き起こします。特に室内で症状が悪化する場合や、一年中症状が出る「通年性アレルギー性鼻炎」の傾向がある場合は、ハウスダストが原因かもしれません。

 

3. 寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)

 

朝晩と日中の気温差が7℃以上になると、鼻の粘膜が刺激を受けて、鼻水やくしゃみが出る場合があります。これは「寒暖差アレルギー」と呼ばれ、特定のアレルゲン(花粉やダニなど)が原因ではないため、風邪や花粉症と違い、目のかゆみはほとんどないのが特徴です。


 

💡 風邪? アレルギー? 見分けるポイントと対処法

 

ご自身の症状がどれに近いかチェックしてみましょう。

症状の特徴 風邪の可能性が高い アレルギーの可能性が高い
くしゃみ 2〜3回程度で散発的 発作的で連続して出る
鼻水 粘り気があり、色がついている(黄色など) サラサラとした水っぽい透明な鼻水
目の症状 ほとんどない 目のかゆみや充血を伴うことが多い
全身症状 倦怠感、発熱を伴うことが多い ほとんどない(咳や喉の症状はあり得る)
症状の期間 1週間~10日程度で改善する アレルゲンに触れる限り長期間続く

 

  • 風邪の場合: 栄養バランスの取れた食事、十分な休養(質の良い睡眠)、手洗い・うがいを徹底し、体を冷やさないようにしましょう。
  • アレルギーの場合: アレルゲンを避ける対策を徹底し、症状が続く場合は早めに耳鼻咽喉科などを受診して、適切な薬(抗ヒスタミン薬、点鼻薬など)の処方を受けましょう。

 

🛡️ 秋の鼻の不調から身を守る! いますぐできる対策

 

 

1. アレルゲンの侵入を防ぐ!

 

  • 外出時: マスクやメガネを着用し、特にブタクサやヨモギが生えている河川敷や公園の近くは避けるようにしましょう。
  • 帰宅時: 家に入る前に服や髪についた花粉をよく払い落とすこと。帰宅後のうがい・洗顔・手洗いも忘れずに。
  • 室内環境: 窓を大きく開けて長時間換気することは避け、空気清浄機を活用しましょう。ダニ対策として、こまめに掃除機をかけたり、寝具を乾燥させたりすることも大切です。

 

2. 寒暖差に負けない体づくり!

 

  • 服装: 朝晩の冷え込みに備えて、カーディガンやストールなどで体温調節しやすい服装を心がけましょう。首元を冷やさないことが特に重要です。
  • 生活習慣: ストレスや睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、寒暖差アレルギーを悪化させる一因です。規則正しい生活とバランスの良い食事を意識しましょう。

秋の鼻の不調は、原因を正しく知ることで対策も変わってきます。「ただの風邪」と自己判断せずに、症状が長引くようであれば、一度専門医に相談してみてくださいね。

秋の味覚を楽しみながら、快適に過ごしましょう!

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